ひとりが、大好き。
おばさんは、ひとりが大好きだ。
花屋に行くのも、映画に行くのも、小旅行だって、平気だ。
ご近所のおばさま方が、連れ立ってのバス旅行。
「温泉で豪華ご馳走食べ放題、9.800円 ‼」とか、
「大御所揃い!文化会館歌謡ショー4.800円 ‼」
みたいな?
そんな言葉にはしゃぐほど、
明るく素直なおばさんではない。
「カラオケ~♪ ヾ(≧▽≦)ノ゙ゥキャキャ☆」とか、
「海、だーい好き♡ 。゚(゚ノ∀`゚)゚。アヒャヒャ」
みたいな?
いいえ、おばさんは、遊ぶことが嫌いだ。
できれば、誰にも会わずに、暮らしたい。
ついでに、近所のスーパーも嫌いだ。
なるだけ、知り合いには会いたくない。
コツは、知っている。
ただひたすら、商品を見るだけだ。
もし、うっかり、出会ってしまったら…。
「あらぁ~、奥さん久しぶりぃ~。
なに、ちょっとぉ、痩せたんじゃないのー!」
とか言って、最大限のテンションで
満面の笑顔をつくればいい。
ダンナは、セカンド・リビング(寝室)で、
テレビ見放題の、おひとりさま。
ちなみに、これでも仲良しだ。
だから、今はまだ…。
孤独ではない。